子宮頸がんの原因
子宮頸がんには、扁平上皮にできる扁平上皮がんと、腺組織にできる腺がんの2つがあります。
この2つには、発生しやすい場所というのがあります。
子宮頸部の粘膜は単層の円柱上皮に覆われていて、膣の粘膜は重層の扁平上皮に覆われています。
この2つの上皮の境目が子宮口のあたりなのですが、扁平上皮がんも腺がんも、ほとんどがこの部分で発生します。
円柱上皮と扁平上皮の境目は、女性ホルモンのエストロゲンの作用で変動しています。
この境目は、エストロゲンの分泌が多いときには膣のほうへ移動し、分泌が少ないときには頸部の内側に移動します。
そして、このエストロゲンの分泌量は年齢によって変わるんです。
具体的には、子どもの頃は少なく、思春期の頃から増えてきて、更年期になるとまた少なくなっていきます。
これがなにを意味するかというと、つまり子宮頸がんのできる場所も年齢によって変わる、ということなんです。
エストロゲンの分泌が多い若い頃には膣の方に、エストロゲンの分泌が少なくなる更年期以降には頸部の内部に発生する、というわけです。
さて、子宮頸がんには2種類があると言いましたが、そのなかの扁平上皮がんの発生には、ヒトパピローマウイルスが関係していると考えられています。
このヒトパピローマウイルスとは、尖形コンジローマや足の裏などにできるいぼの原因になるウイルスのことで、非常にありふれたウイルスです。
しかしこのウイルスの中にも悪性変化をするウイルスがあり、特に16型と18型のヒトパピローマウイルスが子宮頸がんの原因になりやすいと考えられています。
これらのウイルスに感染し、その状態が続くと、細胞内のP53やRbなどのがん抑制遺伝子に異常が起こり、がんの発生に結びついていると考えられています。
